新型コロナワクチン後遺症になったら予防接種健康被害救済制度!注意点と申請方法を解説!
新型コロナワクチン後遺症になってしまったら、厚生労働省の予防接種健康被害救済制度を申請するようにしてください。認定されることは簡単ではないかもしれませんが、どんどん医療費がかさんでしまう可能性もあるため、絶対に申請だけはおこなっておきましょう。
後遺症で苦しむひとが増えて欲しくはないですが、このままインフルエンザのようにワクチン接種がすすめられていけば、もっと後遺症に苦しむひとは増えてしまうだろうと考えると、申請方法についての解説記事を書かずにいられませんでした。
この記事では、チェックしておかないいけないことや、予防接種健康被害救済制度のわかりにくい申請方法について詳しく解説しています。実際に申請した私の経験をもとに解説しているので、予防接種健康被害救済制度を申請するときには、ぜひ参考にしてくださいね。
予防接種健康被害救済制度って?
まずは居住する自治体の保健所に問い合わせて、新型コロナワクチンによって後遺症を負ってしまったことを報告し、予防接種健康被害救済制度の申請用紙を取り寄せましょう。
郵送で対応してくれる自治体がほとんどですが、不足している資料があれば自分でダウンロードもできるので印刷して使用しても問題ありません。
自治体の保健所、都道府県、国の順で認定されるかどうかの疾病・障害認定審査会がおこなわれることになりますが、まずは自治体の保健所における審査を通過しなければなりません。自治体の審査を通過すれば都道府県は素通りになるので、次は国の疾病・障害認定審査会における結果を待つことになります。
認定されると受給できる種類
新型コロナワクチンが原因で健康被害となった場合や、亡くなられてしまった場合に請求できる給付は、新型コロナワクチン接種による健康被害が認定されれば、申請者が受給することができます。
給付の種類 | 健康被害などの状況 |
---|---|
医療費および医療手当 | 医療機関で医療を受けた場合 |
障害児養育年金(18歳未満)または障害年金(18歳以上) | 障害が残ってしまった場合 |
葬祭料、死亡一時金 | 亡くなってしまった場合 |
申請した給付種類が認定されると、それぞれに該当する給付金を受け取ることができます。認定までは1年6ヶ月以上を要している現状もあり、通院途中であっても申請できるので早期に申請書を提出するようにしましょう。
給付種類 | 受給できる金額 |
---|---|
医療費 | 健康保険適用の医療費に対する自己負担分や入院時の食事療養標準負担額など。 ※高額療養費などで給付された場合は支給額を除いた自己負担額 |
医療手当(通院) | ・1ヶ月の間に通院3日未満なら月額34,900円 ・1ヶ月の間に通院3日以上なら月額36,900円 |
医療手当(入院) | ・入院が8日未満なら月額34,900円 ・入院が8日以上または入院と通院がある場合なら月額36,900円 |
障害児養育年金(年額) | ・1級1,579,200円 ・2級1,263,600円 ※条件により介護加算あり、特別児童扶養手当等の額を除く |
障害年金(年額) | ・1級5,048,400円 ・2級4,039,200円 ・3級3,028,800円 ※条件により介護加算あり、障害基礎年金等の額を除く |
葬祭料 | 212,000円 |
死亡一時金 | 44,200,000円 ※障害年金受給期間により金額調整あり |
請求できる内容と申請書類
新型コロナワクチンによる予防接種健康被害救済制度で申請できる内容と、申請に必要な書類は次のとおりです。申請内容ごとに必要書類に違いがあるので注意しておいてくださいね。
申請に必要な書類 | 医療費 医療手当 | 傷害児 養育年金 | 障害年金 | 死亡一時金 遺族年金 遺族一時金 | 埋葬料 |
---|---|---|---|---|---|
請求書 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
受診証明書 | 〇 | ||||
領収書 | 〇 | ||||
診断書 | 〇 | 〇 | |||
死亡診断書等 | 〇 | 〇 | |||
埋葬許可証等 | 〇 | ||||
接種済証明証または 母子健康手帳 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
診療録(カルテ)など | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
住民票等 | 〇 | 〇 | |||
戸籍謄本等 | 〇 | 〇 | 〇 |
同時請求で重複書類がある場合はどちらかの請求で提出すれば問題ありません。請求書や受診証明書、診断書は原本の提出が必要ですが、他の書類はコピーで提出可能なので、原本は紛失しないように持っておきましょう。
請求書などの様式 | 申請書ダウンロード |
---|---|
医療費・医療手当請求書 | 別紙1 PDF |
受診証明書 | 別紙2-(1) PDF |
受診証明書(認定申請用) | 別紙2-(2) PDF |
障害児養育年金請求書 | 別紙3 PDF |
障害年金請求書 | 別紙5 PDF |
診断書 | 別紙9 PDF |
年金額変更請求書 | 別紙4 PDF |
死亡一時金請求書 | 別紙6 PDF |
埋葬料請求書 | 別紙7 PDF |
未支給給付請求書 | 別紙8 PDF |
新型コロナワクチン接種後の アナフィラキシー等の即時型 アレルギー反応症例概要 | 様式6-1-1 PDF ※発症時間など条件あり |
医療費の申請方法と注意点
自分で記入する「医療費・医療手当請求書」と医療機関に記入してもらう「受診証明書(認定申請用)」は、本来ならば一致しなければならないのですが、医療機関の証明ミスが目立ちます。
自分でも必ず受診日数と自己負担額を計算しておくようにしてください。
医療費や医療手当請求書の記入方法と注意点
新型コロナワクチンによって後遺症が出たら、医療費と医療手当の請求が必要です。気をつけておきたい記入ポイントについて解説しておきます。
複数の病院を受診している場合、3つくらいなら医療機関名と所在地が記入できますが、4つ以上の医療機関を記入するなら2枚に分けた方が記入しやすくなります。
- 医療機関が3つ以内で入通院月数が6ヶ月以内・・・医療費・医療手当請求書は1枚がおすすめ
- 医療機関が4つ以上で入通院月数が6ヶ月以内・・・医療費・医療手当請求書は2枚がおすすめ
入通院月数が6ヶ月を超えている場合は、7か月目以降は2枚目に記入することになります。
- 医療機関が3つ以内で入通院月数が7ヶ月以内・・・医療費・医療手当請求書は4枚がおすすめ
- 医療機関が4つ以上で入通院月数が7月以内・・・医療費・医療手当請求書は4枚がおすすめ
気をつけておきたい記入項目 | 記入内容や注意ポイント |
---|---|
⑥種類 | 「新型コロナウィルスワクチン、臨時」と記入 |
⑧実施者 | 接種時に居住していた市町村長を記入 例:大阪市長 |
⑨実施場所 | ワクチン接種した施設名と所在地を記入 |
⑬医療を受けた医療機関の名称及び所在地 | 添付する領収書を発行した医療機関の名称と所在地を記入 ※複数ある場合はすべて記入 例:①〇〇病院、②〇〇薬局、③△△病院 |
⑭医療を受けた日数 | ・同日に複数の医療機関を受診していたら1日 ・通院と入院日が同一の場合は入院1日 ・薬局は医療を受けていないので計上しない |
⑯患者負担額 | 領収書を見て自己負担額を記入 |
⑰医療手当請求額 | 入通院日数から請求できる医療手当金額を記入 |
⑱同意欄 | 記入の必要はありません |
とくに「⑭医療を受けた日数」と「⑯患者負担額」には注意しておいてください。医療機関で「受診証明書(認定申請用)」を記入してもらいますが、医療機関も不慣れな場合が多く記入ミスが目立ちます。
受診証明書から書き写すと間違っていることが多いので、面倒ですが必ず自分でも計算して記入しましょう。
医療機関に「受診証明書(認定申請用)」を記入してもらう
治療を受けた医療機関や処方箋を持参して薬剤購入をした調剤薬局で「受診証明書(認定申請用)」を記入してもらうとともに、医療機関では診療録(カルテや画像)などの開示も依頼しておきましょう。
その際、間違えて記入される場合が多々あるため、自分自身で計算した日数や自己負担額も一緒に伝えて合致しているか確認してもらった方が二度手間を防ぐことができます。
調剤薬局では記入経験がなく、最初は「医療機関ではない」と断られるケースがありますが、必ず記入してもらいましょう。医療機関では、疾病名をすべて記入してもらうように伝え、受診した医療機関ごとに1枚ずつ記入してもらってくださいね。
記入された医療費等の自己負担額と領収書を照らし合わせて自治体が確認するので、領収証を紛失してしまった場合には再発行を依頼してください。
【まとめ】予防接種健康被害救済制度の申請提出のまとめ
準備が整ったら自治体の保健所などへ提出することになりますが、すべての提出書類はコピーを取り保管しておきましょう。
私のように治療途中で申請する場合は、区切りの良い月末で請求した方が、残りを請求するときに計算しやすくなりそうですよ。
カルテ開示や受診証明書で自己負担が発生し、さらには計算したり資料を揃えたりと手間ばかりですが、自分自身を守るためにも最後までがんばって申請してくださいね。
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